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2003−03・No.301
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●巻頭言 「写真と詩情」 同人 中村丈夫

 街をぶらついていても最近はカメラ屋のウィンドウを眺めるか、立ち寄る店といっては新刊の本屋か古書店位で、その本屋巡りも老化の進んだ眼には並んだ背文字も判読し難くなり淋しい思いでいます。先日或る本屋の新書判コーナーで飯沢光太郎氏の「写真とことば」と云う一書が目につき、気になる題名にパラパラ目次を繰ると野島康三氏を始めに福原信三先生の項目もあり、手頃なポケットマネー価格だったので早速購入、近くのコーヒー店で信三先生に関する記事を一読しました。その中に以前にも別の文章で写真と俳句の関連性を述べられていた記憶があり、写真芸術の特質、本質として「光と其諧調は凝結した詩、(俳句)なり」との一文が明記されているのにちょっとびっくりしました。

 私は普段余りテレビを見ないのですが、日曜日の朝8時からNHK教育番組の「俳壇」は務めて見るよう心掛けております。私の貧困な言語能力では今更俳句など作り難く、毎回の俳壇に入選された十五句を担当の俳人とゲストの先生が講評されるのを楽しく視聴し、加えて自分なりに気に入った俳句を選んでみるとそのまま写真になりそうで、もし同じ場所に居れば会心の作品になったと思うことさえあります。

 限られた十七文字と限られたスペースの中に一瞬の時間の推移を美しく封じ込める点は確かに俳句と写真に共通性を感じます。然し最近の俳句は人間の情感の桟徴を捉える句が多いようであり、写真の場合はあくまでレンズの目を通した客観性の強い描写です。

 最近或る写真展で一作毎に俳句が添えてあるのを見ました。「写俳」という分野まであるそうですが、私の好みとは懸け離れたものに思います。写真はあくまで写真で、それを見る感性と考察は自由でありたいし、作者の俳句による解説は無用に思えるのです。

 私達の撮る写真の被写体は何らの拘束は無く自由です。例会の作品も多彩で特定のジャンルがあるわけではないのですが、自然を主体にした風景、風物に人気があり、中でも朝霧、夕陽、雪を舞台にした作品には自ずと詩趣が潜在し、見飽きることなく好まれ、親しまれる写材だと思いますが、反面マンネリは免れない気がします。花を美しく撮っても植物図鑑と一蹴されることなく評価され、又人物も人間の特性、桟徴を経験と研鑽によって捉えた深みのある作品の出現がぜひとも望ましい気がします。

 最近は小グループの写真展も非常に多く都内だけでも見切れない程の数ですが、時折非常に優れた作品を多数揃えた展覧会を見るにつけ、日本写真会も歴史と伝統の上に胡座をかいてばかりいられない時期に来ていると思います。毎年の年度展の圧倒的な人気に答える為にも信三先生の「調子の整った」良質の作品で壁面の殆どを埋め、他の展覧会とは一ランク違うところをはっきり見せたい思いで一杯です。

 最近二三の会員の方が広角レンズを駆使した作品を披露していますが、今迄と異なった視覚からのチャレンジとも受け取られます。与謝蕪村の有名な句に「菜の花や 月は東に 日は西に」とありますが、正に超広角レンズからみた飄逸な春の詩情あふれる風景ではないでしょうか。

●2003−1月例会   
 ◎「撮影会」入選作品(文京区内:出品数88点 投票数5票)
 「下町情緒」    12票(内同人票2) 丸岡 孝
 「なかよし」    11票(内同人票2) 依田健三
 「宙」        9票(内同人票4) 藤元淳子
 ◎「自由」入選作品 (出品数150点 投票数8票)
 「池畔」      22票(内同人票5) 内田 求
 「親子」      15票(内同人票4) 星島孝雄
 「朝靄」      15票(内同人票5) 小金井きよ子

●2003−2月例会   
 ◎「撮影会」入選作品(南房総:出品数78点 投票数5票)
 「棚田の冬」    14票(内同人票4) 曽我 修
 「日差し」     14票(内同人票3) 藤元秀夫
 「みどりの渚」   13票(内同人票7) 山田勝巳
 「砂丘」      13票(内同人票3) 池田多門
 ◎「自由」入選作品 (出品数164点 投票数8票)
 「葦刈り」     25票(内同人票9) 遠藤侑快
 「凍てつく湖面」  18票(内同人票8) 木下 明
 「影」       18票(内同人票6) 池田多門

●福原義春氏特別講演会の開催(平成14年12月12日)
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