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日本写真会 会報ダイジェスト 
2004−10・No.308
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●巻頭言 「偶感」  同人  真中 誠

 山古志村の山道で、朝霧を待っていた折、車で通りがかりの女性グループから「すいません、インターネットで調べてきたのですが、この辺のどこに棚田があるのでしょう?」その一言にはギャフン。最近は作品になりそうな良い撮影地を手軽に調べて、カーナビで広範囲に動きまわって、短期間の中に効率よく撮りまくる写真家が増えている。

 それに対しこちらは車無し、撮影地を調べるにしても市町村の役場などに電話をしたり、資料を取り寄せたりして、地図上で確認する。こうしてJRとバスを乗り継いで前日迄に現地の宿に到着、翌朝目的地に向かって歩き出すといったスタイルであろうか、私のは。

 これは前者の方々に比べると格段の差があり、到底勝ち目はないように見えるが、私は専ら長逗留型であるし、同じところを何年もかけて訪れる執念型でもある。長逗留となると車の友人は誘いにくいし、短い日時で成果を急ぐ人と共に出かけるのは難しい。したがって単独行きになってしまうが、一週間ほどの滞在中には必ず気象変化があり、冬ならば寒冷前線の通過による荒模様、寒波襲来による降雪も期待できるし、気象の変化は待つ以外に無いのである。また執念深くさえあれば、自分が狙っているものが思わぬチャンスでやってきたり、そのような出会いに何時か必ず巡り会えると思っている。

 写真と共にある日々、私が常に思いおこすのは故魚住励同人の言葉である。それは今から40年前の会報107号の巻頭言の中にあった。「自作の低迷さを棚に上げ、人さまの作品をあれこれ批判することが空恐ろしくなった」と魚住同人は書き出しから謙虚で、己にきびしい。また「好みと作品の評価を混同することは厳に謹みたい」と自戒されており、御自身の写真の見方、作品評価の基準につき次の4項目を披露されている。
(1) 作画意図がはっきりしていること。
(2) その表現力が強力であること。
(3) 表現力の印象が時間的永続性があること。
(4) ジャンルの如何を問わず、内容的に人の心を打つもの(人の心に訴える力と言ってもよい)があること。

 私はこの四つに注目するものである。優れた写真は見る者に何か訴える力を持っている。人の心を打つものは何か、それは品格であること、及び隙のない構図、配色であることなどであろう。また暖かさ、やすらぎも価値の一つとして大切であり、夢・幻を引き出させ、人の心を頷かせたり誘ったりするのだと思う。

 私は魚住同人のこれらの基準を自分の作品作りに取り入れ、人の心を打つものとは何か、と自分の気持ちに問いかけ乍ら、時間をかけ作画活動を続けてきた。今や写真は私の単なる趣味ではなく、己を研鑽するための道となり、今日を生きる力となっている。おそらく心身の健康なうちは、その恵みが受けられるであろう。

 こういう心境が得られたのは、日本写真会にあって長く写真を続けてきたからである。今思うと入会当初は撮影する心が分からなかったけれど、会員の作品を見せて頂き、先輩の批評に耳を傾けることで、触発されつつ40年歩を進めてくることができた。先輩はじめ会員諸氏に深く感謝申し上げる次第である。


●第77回展覧会開催
 ・会期:平成16年7月9日〜15日
 ・会場:富士フォトサロン(東京銀座)
 ・入選者121名、入選数121点
 ・入賞作品
  福原信三賞 「雨情」      日立  真中 誠
  福原路草賞 「青の廊下」    本部  中島 一
  同友秀作  「夕景」      新発田 内田 求
  会長賞   「冬景」      本部  葛西康隆
  福原信和賞 「初冬」      新発田 圓山久孝
  特選    「夕景」      総社  角 陽子
  特選    「水面」      岡山  湯浅 堅
  特選    「50年の絆」   三島  山田重夫
  準特選   「朝もや」     日立  小飯田 博
  準特選   「南の海」     本部  奈良輪俊昭
  優先    「初夏」      日立  庄司 勉
  優先    「新緑に誘われて」 本部  丸岡 孝
  優先    「繋留」      三島  福田米男
  奨励賞   「砂丘の朝」    玉野  野上 升
  奨励賞   「京の風」     本部  藤元淳子
  新人賞             該当なし

●2004−7月例会   
 ◎「撮影会」入選作品(水上:出品数74点 投票数5票)
 「涼風」      19票(内同人票9) 嘉義 修
 「初夏」      14票(内同人票2) 成田静子
 「湖面のいろどり」 11票(内同人票5) 藤元淳子
 ◎「自由」入選作品 (出品数96点 投票数6票)
 「落日の時」    19票(内同人票7) 真中 誠
 「ダムサイト風景」 17票(内同人票8) 池田多門
 「朝の海」     14票(内同人票4) 佐藤二郎

●2004−9月例会
◎「第22回課題:雲、雲のある風景」入選作品
 (出品数143点 投票数8票)
会長賞  「雲の交差」  16票(内同人票9)藤元淳子
同人賞1席「天高く」   17票(内同人票8)白石 剛
同人賞2席「雲湧く」   17票(内同人票5)福田米男
同人賞2席「朝焼け」   12票(内同人票5)富樫千鶴
互選賞1席「夕暮れの浜辺」10票(内同人票3)山田重夫
互選賞1席「本栖湖の朝」 10票(内同人票3)山本彬夫
互選賞1席「空飛ぶ円盤」 10票(内同人票1)内田吉昭

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