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2008−10・No.324
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●巻頭言 「魚眼レンズと赤外の楽しさ」  同友  神原武昌

 魚眼レンズに嵌ったのは十年位むかしになる。仕事仲間に、アルバート・エドガー博士

という名物男がいる。写真大好きで、自分が撮影したアンセル・アダムス風の名作を研究

室の壁に展示している御仁である。世界のミニラボやスキャナーの、フィルムに着いた塵

の像を自動的に取る技術の発明者として写真業界では名高い人である。超広角のスーパー

アンギュロンレンズの愛好者で、私の超広角おたく癖のウイルス源は彼に由来する。さら

に超超広角レンズとしては、魚眼レンズがある。通常の十五ミリの超広角レンズだと、写

角が対角線で百十度。ところが、魚眼レンズだと、同じ焦点距離でも、対角線写角が百八

十度にもなる。驚きの写角である。

 

 エドガー博士によると、「魚眼レンズには哲学がある」そうである。通常のレンズの場

合は、絵画におけるご存知の遠近法に沿ったイメージが出来る。通常の広角レンズだと、

遠近法的な表現が強調されて、イメージ中央から外ヘ向けて爆発するような無限の広がり

を感じさせ、中央部の主題に対してそれを取り囲む周辺の風物がなんとなくよそよそしい

。これに対して、魚眼レンズでは、イメージ中央部の主題を、周りの像が両手のひらで囲

い込むような暖かさがある、というのである。家庭的な暖かい写真が撮れるという主張で

ある。私はこの写真哲学の虜になり、魚眼レンズにのめり込むことになった。

 なるほど、花嫁花婿を囲む親族友人達を撮影すると、広い画角の中で、新婚ほやほやの

二人を、周りの人々が魚眼レンズ独特の両手のひらで暖かく囲むように取り囲み、其の中

で、首題の二人が浮かび上がり、暖かいムードが強調される。また、さびしげに立つ三本

杉を撮ると、百八十度の広い写角内の天の太陽、雄大な白雲、地の草木までもが、三本杉

に寄り添って来て、乾坤という家の中の、暖かな、自然現象どうしの家族関係のようなも

のを感じて来る。

 

 魚眼レンズの楽しさを火とするならば、私にとって「火に油」の油となったものは、赤

外フイルムである。ご存知の様に赤外フィルムは可視光の長波長側の限界である七百ナノ

メーターよりも長い波長の光を捉えて感光する感光材料を使ったフィルムである。したが

って、人の眼には見えない世界を撮影することになる。赤外風景写真を半切に伸ばして知

人の神学者にお見せしたことがあるが、これこそ神の眼で見た世界であるというコメント

を戴いて、気持ちが高揚したことがある。素敵な講評だと思った。通常は赤フィルターを

常用フィルターとして使用するから、実際には、可視光から赤外光にまたがった領域の写

真になる。厳密な赤外写真を撮るためには、可視光を完全にカットする、向こうがまった

く見えない真っ暗なクリアカットフィルターを使う必要がある。

 

 魚眼レンズに装着した赤フィルターを介してファインダ―内に見る被写体の映像は、何

を見ても感激的である。魚眼レンズでデフォルメされた広い画角の中の赤と黒の世界であ

る。「魚眼レンズで覗いた赤外の世界」における光と其の諧調を、模索中である。

とにかく魚眼レンズと赤外は楽しいの一言に尽きる。

 

●2008−7月例会

◎本部撮影会入選作品(開成町 出品数88、投票数5票)

 「夕映」      16票(内同人票6)     山田重夫

 「緑線に映ゆ」   14票(内同人票4)     田中洋一

 「浮かぶ里の花」  11票(内同人票4)     田中洋一

 「補植」      11票(内同人票6)     山田重夫

◎自由入選作品 (出品数130点 投票数7票)

 「朝の光」     21票(内同人9)      真中 誠

 「蝶の翅」     12票(内同人3)      佐藤 博

 「煙る参道」    10票(内同人3)      小林輝雄

 

●2008−9月例会

◎年課題作品:「海」 出品数121、投票数7票)

 「夕映」 (会長賞)14票(内同人票10)    山田重夫

 「海霧」  (1席)10票(内同人票3)     沼田栄三

 「海の学習」 〃  10票(内同人票5)     住吉英一

 「波涛」  (3席) 9票(内同人票8)     近藤有代

 「サーファー」〃   9票(内同人票5)     小林一隆

 
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